退職所得の仕組みを確認

退職金の税金は
どう計算する?

退職所得控除、2分の1課税、勤続5年以下の例外、申告書を出さなかった場合の20.42%源泉徴収まで整理します。

公的資料をもとに確認

執筆・編集:いまいくら編集部 最終確認:2026年9月5日 内容:制度の一般的な解説

個別の申告・契約・資格認定を確定するものではありません。適用条件は、ページ末尾の公的資料と所管機関の案内もご確認ください。

退職金は給与と分けて税額を計算する

退職金は、長年の勤務に対する一時的な収入であることを考慮し、原則として給与など他の所得と分けて課税します。一般的な退職手当は、退職金から退職所得控除を差し引き、その残額の2分の1を退職所得として所得税を計算します。

退職所得 =(退職金 − 退職所得控除)× 1/2短期勤続の退職手当や特定役員退職手当は、2分の1計算に制限があります。

退職所得控除の計算

勤続年数退職所得控除
20年以下40万円×勤続年数
最低80万円
10年:400万円
20年超800万円+70万円×(勤続年数−20年)30年:1,500万円

勤続期間に1年未満の端数がある場合は1年に切り上げます。障害者になったことが直接の原因で退職した場合は、通常の控除額に100万円を加えます。

勤続5年以下は2分の1計算に注意

役員等以外で勤続年数が5年以下の「短期退職手当等」は、退職金から控除額を引いた残額のうち300万円を超える部分に2分の1計算を適用しません。役員等としての勤続年数が5年以下の「特定役員退職手当等」は、控除後の残額全体に2分の1計算を適用しません。通常の会社員で長く勤めたケースと同じ式を使うと、税額を過少に見積もる可能性があります。

「退職所得の受給に関する申告書」を提出する

勤務先へ退職所得の受給に関する申告書を提出していれば、勤務先が退職所得控除と税率を反映して源泉徴収するため、原則として退職金だけのために確定申告する必要はありません。提出していない場合は、退職金の支給額に20.42%を掛けた所得税等が源泉徴収され、本人が確定申告で精算します。

同じ年・過去に複数の退職金がある場合

同じ年に複数の勤務先から退職金を受け取る場合や、前年以前に退職金や確定拠出年金の一時金を受け取っている場合は、勤続期間の重複や控除額の調整が必要になることがあります。当サイトの通常計算では再現できないため、源泉徴収票をそろえて税務署または税理士へ確認してください。

退職金の手取りを確認するときの順番

  1. 源泉徴収前の退職金額を確認する
  2. 勤続年月を1年単位に切り上げる
  3. 通常・短期勤続・特定役員のどれに当たるか確認する
  4. 過去または同一年の別の退職金の有無を確認する
  5. 申告書を勤務先へ提出したか確認する

よくある質問

勤続10年2か月は何年として計算しますか?

勤続年数は1年未満の端数を切り上げるため、11年として退職所得控除を計算します。

退職金が退職所得控除以下なら税金は0円ですか?

一般的な退職手当で他の調整がなければ、控除後の金額が0円となるため所得税・住民税は通常生じません。複数の退職金などがある場合は別計算です。

退職所得の申告書を出し忘れたらどうなりますか?

支給額の20.42%が源泉徴収されます。確定申告を行うことで、本来の退職所得の税額と精算できます。

iDeCoの一時金も同じ計算ですか?

老齢給付金を一時金で受け取る場合は退職所得として扱われることがあります。勤務先の退職金との受取時期によって控除額の調整が生じるため、個別確認が必要です。

関連する計算ツール・ガイド

参照した公的資料(2026年9月5日確認)
国税庁「退職金を受け取ったとき(退職所得)」国税庁「所得税の税率」

内容の誤りや制度更新の反映漏れは、お問い合わせ・訂正窓口から報告できます。

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