2026年の給与所得税を理解する

給与の所得税は
どう決まる?

額面の年収に税率を掛けるだけではありません。給与所得控除、所得控除、累進税率、毎月の源泉徴収と年末調整の関係を順番に整理します。

公的資料をもとに確認

執筆・編集:いまいくら編集部 最終確認:2026年9月5日 内容:制度の一般的な解説

個別の申告・契約・資格認定を確定するものではありません。適用条件は、ページ末尾の公的資料と所管機関の案内もご確認ください。

所得税は「年収×税率」では決まらない

会社員の所得税は、額面の年収に税率をそのまま掛けて求めるものではありません。まず年間の給与収入から給与所得控除を差し引いて「給与所得」を求め、そこから基礎控除、社会保険料控除、扶養控除、生命保険料控除などを差し引きます。残った課税所得に5%から45%までの累進税率を当てはめ、最後に復興特別所得税を加えます。

給与収入 → 給与所得控除 → 所得控除 → 課税所得 → 所得税率同じ年収でも、社会保険料や扶養、保険料控除が違えば税額は変わります。

給与から所得税が決まる5段階

01年間の給与収入を確認

源泉徴収票の「支払金額」に当たる、賞与を含む1年間の給与総額を確認します。

02給与所得を求める

給与収入に応じた給与所得控除を差し引きます。事業所得の必要経費とは別の仕組みです。

03所得控除を差し引く

基礎控除、社会保険料控除、扶養・配偶者控除など、本人の条件を反映します。

04税率を当てはめる

課税所得を1,000円未満切り捨て後、5%〜45%の7段階の速算表で計算します。

05税額控除・復興特別所得税

住宅ローン控除などを反映し、原則として所得税額の2.1%の復興特別所得税を加えます。

2026年は12月の年末調整で改正を反映

2026年度税制改正では、所得税の基礎控除、給与所得控除の最低保障額、扶養親族等の所得要件が見直されました。国税庁の案内では、原則として2026年12月1日に施行され、2026年分以後の所得税に適用されます。2026年11月までの毎月の源泉徴収事務は従来どおりで、12月の年末調整などで年間税額を精算する仕組みです。

そのため、毎月の給与明細だけを見て「改正が反映されていない」と判断するのではなく、年末調整後の源泉徴収票まで確認する必要があります。

毎月引かれる所得税は仮払いに近い

給与から毎月引かれる源泉所得税は、給与額、扶養親族等の人数、甲欄・乙欄などを源泉徴収税額表に当てはめた金額です。年間の給与と控除が確定する前のため、最終的な年税額とは一致しないことがあります。会社は年末調整で、1年間に天引きした合計と本来の年税額を比べ、多ければ還付、少なければ追加徴収します。

税額が想定より高くなる主な理由

  • 扶養控除等申告書を提出しておらず、乙欄で源泉徴収されている
  • 賞与や残業で年間給与が見込みより増えた
  • 副業・事業・配当など給与以外の所得がある
  • 生命保険料控除やiDeCoなどの申告書類を提出していない
  • 住宅ローン控除の初年度など、年末調整では処理できない控除がある

給与以外の所得や複数勤務先がある場合、当サイトの給与手取り計算だけでは確定税額を再現できません。

よくある質問

所得税率が10%なら、年収の10%が税金ですか?

いいえ。給与所得控除と所得控除を差し引いた後の課税所得に税率を当てはめます。また、累進税率は所得全体に最高税率を掛ける仕組みではなく、速算表で段階的に計算します。

2026年の改正は1月の給与から反映されますか?

国税庁は、原則として2026年12月1日施行、2026年分以後の所得税に適用すると案内しています。2026年11月までの源泉徴収事務に変更はなく、12月の年末調整などで反映されます。

源泉徴収税額と年間の所得税が違うのはなぜですか?

毎月の源泉徴収は税額表による仮の天引きで、年収と各種控除が確定した後の年税額とは一致しないことがあります。年末調整または確定申告で差額を精算します。

給与手取り計算の結果は確定額ですか?

いいえ。加入する健康保険、標準報酬月額、扶養、住民税、勤務先の端数処理などで差が出る概算です。源泉徴収票と給与明細を優先してください。

関連する計算ツール・ガイド

参照した公的資料(2026年9月5日確認)
国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等」国税庁「所得税の税率」国税庁「源泉徴収義務者の方」

内容の誤りや制度更新の反映漏れは、お問い合わせ・訂正窓口から報告できます。

このページを共有

あとで見返すための保存や、同じ制度を調べている人への共有にご利用ください。

RSSで新しいガイドを受け取る