GUIDE

有給休暇は何日もらえる?
付与日数を順番に確認

「半年働けば10日」は多くの人に当てはまりますが、週の勤務日数、週30時間、出勤率、一斉付与によって見方が変わります。

2026年9月確認

まず結論:週5日勤務なら半年後に10日

入社から6か月継続して勤務し、その期間の全労働日の8割以上を出勤した人には、原則10日の年次有給休暇が付与されます。その後は1年ごとに11日、12日、14日、16日、18日と増え、6年6か月以上では毎年20日です。

ここでいう10日は正社員だけの数字ではありません。名称がパートやアルバイトでも、週5日以上働く人、週の所定労働時間が30時間以上の人、年間所定労働日数が217日以上の人は通常の付与表で扱います。

入社日から付与日数を計算する

通常の付与日数

継続勤務期間6か月1年6か月2年6か月3年6か月4年6か月5年6か月6年6か月以上
法定付与日数10日11日12日14日16日18日20日

例えば2026年4月1日入社なら、法定上の初回付与日は原則2026年10月1日です。会社が4月1日を全社共通の基準日にしている場合は、入社日に一部を前倒しし、次の基準日で残りを付与することがあります。

週4日以下・週30時間未満は比例付与

所定労働日数が少ない人にも年休はあります。ただし週30時間未満で、週4日以下または年間216日以下の場合、日数は比例付与表で決まります。

週の所定日数
年間日数の目安
6か月1年6か月2年6か月3年6か月4年6か月5年6か月6年6か月以上
4日
169〜216日
78910121315
3日
121〜168日
566891011
2日
73〜120日
3445667
1日
48〜72日
1222333

週3日・週18時間の人が6か月間の出勤率を満たした場合は5日です。同じ週3日でも週30時間以上なら比例付与ではなく10日になります。

出勤率8割の数え方

出勤率は、付与日前の算定期間における全労働日に対する出勤日の割合です。単純に「暦日から休んだ日を引く」のではありません。会社が労働日と定めた日を分母にし、実際に出勤した日を分子にします。

業務上の負傷・疾病による休業、産前産後休業、育児・介護休業などは、法律上出勤したものとして扱われる場面があります。遅刻や早退を欠勤1日として扱えるかも一律ではないため、勤怠システムの表示だけで8割未満と決めつけず、勤務先の算定方法を確認します。

10日以上付与された人は「年5日」の対象

法定年休が10日以上付与される労働者について、使用者は付与日から1年以内に5日を取得させる必要があります。正社員かパートかではなく、付与日数で判断します。

本人が時季を指定して取得した日、労使協定による計画年休の日は5日に算入できます。すでに5日以上取得していれば、使用者が追加で時季指定する必要はありません。反対に、忙しいことを理由に本人へ取得を諦めさせる運用は制度の趣旨に合いません。

残日数は「新しい分だけ」で見ない

未取得の法定年休は原則として翌年度へ繰り越せます。請求権の時効は原則2年です。そのため実際の残日数は、前年からの繰越分と今回の付与分を合計して表示されるのが一般的です。

どちらの付与分から先に消化するかは就業規則やシステム設定で異なります。古い分から消化すれば失効を避けやすい一方、会社が新しい分から消化する規定を置く場合もあるため、残日数だけでなく「付与日別の内訳」を確認すると安心です。

会社の表示と計算結果が違う主な理由

一斉付与

全社員の付与日を4月1日などにそろえ、入社時期に応じて前倒しや按分を行う制度です。

分割付与

入社日に5日、6か月後に5日など、法定日数を分けて先に付与する運用です。

法定以上の制度

初日から10日、保存期間3年など、法律より有利な条件を会社が定めることがあります。

勤務条件の変更

週3日から週5日へ変わった場合など、どの時点の所定労働日数を使うか確認が必要です。

よくある質問

パートでも週30時間以上なら比例付与ですか?

週の所定労働時間が30時間以上であれば、週の所定労働日数が4日以下でも通常の付与日数で判定します。会社の所定労働時間や契約変更の時期も確認してください。

出勤率80%はどう数えますか?

原則として、算定期間の全労働日に対する出勤日の割合です。業務上のけがによる休業、産前産後休業、育児・介護休業などは出勤したものとして扱われる場合があります。個別の勤怠区分は勤務先へ確認してください。

有給休暇は翌年に繰り越せますか?

法定年休の請求権は原則2年で時効となるため、未取得分は翌年度へ繰り越せます。ただし会社が法定より有利な保存期間を定めていることもあります。

年5日の取得義務はパートにもありますか?

雇用形態ではなく、その年に10日以上の年次有給休暇が付与されるかで決まります。比例付与でも勤続年数が長く10日以上になれば対象です。

会社の付与日と計算結果が違います。

基準日を全社員で統一する一斉付与、入社日に前倒しする分割付与、法定を上回る独自制度では日付や日数が異なります。実際の残日数は就業規則、労働条件通知書、勤怠システムを優先してください。

確認するときの順番

  1. 労働条件通知書で週の所定労働日数・時間を確認する。
  2. 勤怠システムで付与日別の残日数と失効予定日を見る。
  3. 就業規則で一斉付与、分割付与、時間単位年休の有無を確認する。
  4. 表示が法定表を下回る場合は人事・労務担当へ算定根拠を尋ねる。
  5. 解決しない場合は都道府県労働局の総合労働相談コーナーや労働基準監督署へ相談する。

公的資料

本記事は一般的な法定最低基準を整理したものです。個別の勤怠認定や就業規則の適法性を判断する法律相談ではありません。誤りを見つけた場合は訂正窓口へお知らせください。